税理士は、税金の計算をするだけが仕事ではありません。中小企業の社長や資産家のライフプランと事業とのバランスをとりながら金融商品、不動産、保険によるリスク管理、税金に係る提案書を作成します。業務の中でも様々な提案書を作成していますが、その知識の確認をするために、ファイナンシャル・プランニング技能士の受験をしました。
しかし、5月23日に受験してから期間が空いていたので合格発表をすっかり忘れていましたが、平成22年6月30日付で二級ファイナンシャル・プランニング技能士(生保顧客資産相談業務)の試験の技能検定合格証書が送られてきました。 どんな試験も合格はうれしいですね。
ライフ・プランニングとは、設備の買換えや内装のリニューアル、退職の時期、子供の進学の予定、また将来どんな生活を送りたいかという夢や希望を形にしていくライフ・プランと、そのための必要なお金を計算するマネープランを合わせたものになります。
生活費をかけすぎて貯金ができない人、将来に不安を感じ必要以上に質素な生活をする人がいますが、一度ライフ・プランニングを作ってみて下さい。そうすれば、いくら貯蓄をしなければいけないのか、生活費としていくら使えるのかがわかってきます。 特に個人企業の社長に毎月いくら使って良いのかと聞かれます。もちろん、税金を支払った後のお金は、いくら使うのも自由ですが、実際には店舗リニューアル費用の積立や子供のための貯金等と予備資金や老後資金を差し引いた残額が生活費として使って良い金額になります。 将来の生活設計に基づいたライフプランを作れば、不必要な高級車を3年に一回買うような計画はできないかもしれません。
中小企業の社長は、会社の事業計画、個人のライフ・プランニングを同時に考えて経営をする必要があるので、そのお手伝いをしたいと日々思っています。 会社や個人の状況を総合的に考えないて提案しないと会社にとって良い選択でも個人には悪い選択になっている場合があります。税理士は、会社等の状況を把握していますので適切なアドバイスが可能な存在なので、日々の業務の中でのファイナンシャルプランニングを取り入れた提案をさらにしていこうと合格証書に再認識させられました。
法人 | 個人 |
経営理念 | 生きがい、人生観 |
事業計画 | 生活設計 |
経営計画・予算 | ライフプラン |
貸借対照表 資産・負債管理 | 個人バランスシート 資産・負債管理 |
損益計算書 キャッシュフロー計算書 | キャッシュフロー表 (家計簿) |
事業承継 | 相続 |
ちなみに、二級ファイナンシャル・プランニング技能士(生保顧客資産相談業務)の試験内容は、生保顧客の属性、保有金融資産、加入している保険商品等に関する具体的な設例に基づき、金融商品としての生保商品、法人顧客の保険経理、年金プラン策定、相続・贈与、税務等に関する相談における問題点等を事例形式の出題により試験されます。